毎月中旬までは爆速なのに、下旬にかかると減速する気がする。
まだ5月?って言いながら生きてたらもう6月だった。時間の感覚皆無。
小説など
憧れの作家は人間じゃありませんでした(全4巻/完結)/澤村御影
4月に1巻を読んで、そのまま一気に全巻読みました。
「こうなるんだろうな。こうなるといいな」というエンドに落ち着いてくれて嬉しい。
要所要所で謎の強気を発揮して啖呵切ったり説教するあさひちゃんが好き。
一巻だったと思うんだけど、「映画の中で毎回あれだけ奇跡が起きてるんですよ!」って、場にそぐわないけど妙に納得のいく説教をかますとこ、大好きになっちゃう。
御崎禅と瀬名あさひの物語は一区切りついたけど、彰良先生の方にも出てきてほしいな~!
既に異捜として林原さんと御崎禅が出てきてるから、セットで出てきそうな気はする。
惚気全開の続編を書いてくれてもいいんですよ。
私たちが星座を盗んだ理由/北山猛邦
サブスクで借りました。
何が気になって借りたのか全然覚えていないまま読み始めたら、普段読まない甘酸っぱい青春物語が始まって戸惑いました。
読み進めたらちゃんとわたしが好きそうなお話だったので自分を信用した。
5つの短編から成る短編集です。連作ではない。
きれいな物語かと思ったら、人間の醜い感情で突き放されたり、意味が分かると怖い話になっていたり。
綺麗なタイトルと表紙だけで選ぶと嫌な気持ちになる人がいるかもしれない。
その辺の落差も含めて、わたしは好きですね。
時間と人間関係が交錯する連作。
タイトルから連想される通り、一つの小さな物語が交錯して、新しい物語へと繋がっていきます。
大混乱しそうな網目状の物語を読みやすく書き上げる力量はさすが。
視点を超えた伏線回収が素晴らしいのだけど、なにせ時系列や人間関係を整理しながら読むのが苦手なので、本来感じられるであろう読後の爽快感の半分も味わえていない気がする。
文章はこんなにも読みやすいのに…わたしの読書力がないばかりに…。
ミステリ読むのに苦手なの?ってよく言われるんだけど、推理して読むわけじゃないし、ミステリはさ、基本的に登場人物が減っていくから。(怖)
人の顔は食べづらい/白井智之
サブスクで借りました。
食肉不足に陥り、自分のクローンを食する事が合法化された世界の話。
あまりにもサラッと淡々とグロ描写が出てくるので、こちらもなんだかサラッと読んでしまった。
設定がコロナ禍後の世界なんだけど、世界的パンデミックを受けてこの物語をアウトプットするって、人間ってすごいな。
万人受けしないし、キャラクターの扱い方でモヤモヤする点はいくつかあれど、種明かしでは「えっ」と驚き、スッキリする。
道尾秀介さんの解説まで含めて読んでほしい。
人生がクソゲーだと思ったら読む本/犯罪学教室のかなえ先生
人生がクソゲーと思ったことはないのだけど、著者曰くの理由を読むと、なるほど一理ある。
「Vtuberである著者の元にマシュマロで寄せられた質問に回答していく」というスタイルの本なんだけど、人の悩みは尽きないですね。
幸か不幸か、わたしはあまり悩みがないタイプなので、人や社会への解像度が低いのだなぁと実感した。
合間に著者の半生を綴ったコラムが入るのだけど、コラム部分と回答部分のギャップを勝手に感じて苦しくなってしまった。
勝手に想像して勝手に苦しくなるの、失礼だからやめた方がいい。(そうだね)
わたしは著者のファンなので、ある程度回答の意図を汲み取って楽しく読んだけど、それ以外の人が読んだら「答えになってなくない?」とモヤモヤする事もありそう。
ファンじゃない人、誰か読んで感想教えてほしい。(しれっとと買わせようとするな)
まんが
きみのご冥福なんて祈らない(新刊5巻/完結)/松尾あき
表紙を見て泣きそうになって、でも2人が楽しそうだから大丈夫かなと思っていたのに、最後、やっぱりだめだった。
これ書きながらまた泣きそうになってる。
2人にとっての初めて全部、経験出来て本当に良かった。
始まった時点で終わりが決まっていた物語。とても切なくて苦しくて寂しくて、爽やかな終わりだった。
アキはハルとごはんを食べたい おかわり!(1-2巻)/たじまこと
買ったまま積んでいたアキハルおかわり!、まとめて読みました。
続編タイトルが「おかわり!」って言うのがもう可愛い。
ビックリマークは付けたいよね、かわいいからね。
大学卒業を経て、社会人になり、同居人から恋人同士に変わった二人。
関係の糖度は上がりながら、変わらない二人の仲の良さに引き続き癒されています。
アキハルを取り巻く人間関係が大好きだから、米山くんの葛藤やフラットな麦くんを見れたのも嬉しい。
思っていた以上に恋人のアキハルに、微笑ましくもなんだかこっちが照れてしまうね。
生真面目な夏目くんは告白ができない(全2巻/完結)/さのさくら
Twitterで1話を読み、好きな空気感だったので買いました。
買って正解。好きですね。わたしの嗅覚は大体正しい。
ともすればセクハラというか、炎上しかねない第一話だけど、読み進めていくとちゃんと二人のペースで対話をしていく恋の話だった。
作者のあとがきで「人は分かり合えないのかを考えていて」とありました。
わたしは、人は分かり合えないけど分かり合おうとすることから人間関係が始まると思っているので、そこからこの話が生まれたということに、なんとも言えない共感を感じる。
作りたい女と食べたい女(既刊3巻)/ゆざきさかおみ
ずっと読みたいリストに入れていたのが、GWキャンペーンでお安くなっていたのでまとめ買い。
好きな事してるだけなのに「誰かのためのポーズ」と解釈されてしまうしんどさ、分かりみしかない。
他人のために努力出来ることは、それは素晴らしい事ですけどね。
世の中、それが全てではないでしょう。
というか、こちらが好きでやっている事を、自分の生活を楽にするためのポイントとして数えないでほしいよな。わかる。
第1話の時点で共感しすぎて赤べこになっちゃったよ。
Artiste(新刊9巻)/さえもど太郎
今年も新刊の感想が書けて嬉しい。
アキオ、ついに帰ってしまうのね…寂しいな~!!
一度いやな目に合うと、その相手の属性ごとトラウマになっちゃうの、分かる。
属性じゃなく、相手を見てコミュニケーションをとらないと、トラウマを払拭することも溝をなくすことも出来ないのにね。
昨今の社会のあらゆる断絶も、それに起因してるものあるよなぁと思った。
ガールクラッシュ(新刊6巻)/タヤマ碧
吹っ切った天花ちゃん、とってもキラキラしていて美しい。
今までも面白かったけど、優等生すぎる天花ちゃんの努力が開花しきってないように思えて苦しかった。
「そんな過去なら大して大事じゃないんじゃない?」って、言える人と言えない人がいるよなと思う。
シオンくんが言うから過去は大したものじゃなくなったし、天花ちゃんが手放したから、過去はただの過去になった。
誰かの、過去のコピーじゃない、今の天花ちゃんの最大出力の輝き、最高!!!!
つれなほど青くて あざといくらい赤い(新刊3巻)/tomomi
話が進んでいるようで煙に巻かれているだけなの、フラストレーション溜まるけど、速水先輩はそういう人だから仕方ないな…と思わされてしまって怖い。
新の家庭環境が気になっているんだけど、次巻から明かされる?か?
また煙に巻かれそうな気もするけど。はてさて。
ふたりでおかしな休日を(1巻)/伊藤正臣
サブスクで借りました。4巻まで出てるらしい。
ヘルシーなお菓子を楽しむゲイカップルの日常。
ヘルシーお菓子以外にも、「理解があるマジョリティ」の押し付けにモヤモヤする当事者の心境が描かれていて、そりゃそうよねぇ。
当事者じゃない事って、つい声の大きい人たちやメディアに出ている人の意見が総意なのかなと思ってしまいがちだけど、人の数だけ考えがあるという当たり前の事を忘れずにいたい。
ココナッツミルクで作るホイップクリーム、おいしそう!作ってみたい。
恋するMOON DOG(新刊10巻)/山田南平
9巻で一区切りついたと言っていたので、あとは余談的に終わるのかと思ってたけど、きちんとストーリーを展開させるところにベテラン漫画家の力量を感じる。(誰?)
両家ご家族への挨拶が終わって、すっかり全部話した気になってたけど、りっかちゃんのご家族には体質の話まだしてなかったんだった。
ムサシに話が通った時点で万事OK!な気持ちだったわ。
まとめ
GW中に積読消化しようと思っていたのに、親戚のお小さい人類たちに好かれすぎてなかなか読むひまがなかった。
それはそれで楽しく有意義な連休でした。
マシュマロでおすすめ頂いた小説も早く読みたい。
おすすめや「わたしもこれ読んだ!」という感想共有はいつでも大歓迎です。