全人類にプロメアを見てほしい

プロメアを観てきました。

promare-movie.com

観た人が総じて語彙力を失い、うわ言のように「プロメアを観てくれ」とつぶやいていますが、ほんとそれ。

全人類プロメアを観てくれ。

これで観に行ってくれる人はごく少数だと思うので、簡単なあらすじをまとめました。

 

◆プロメアとは?

世界の半分が焼失したその未曽有の事態の引き金となったのは、 突然変異で誕生した炎を操る人種〈バーニッシュ〉の出現だった。
あれから30年――
攻撃的な一部の面々が〈マッドバーニッシュ〉を名乗り、再び世界に襲いかかる。
対バーニッシュ用の高機動救命消防隊〈バーニングレスキュー〉
燃える火消し魂を持つ新人隊員・ガロ
〈マッドバーニッシュ〉リーダー・リオ

熱き魂がぶつかりあう、二人の戦いの結末は――。

ABOUT | 映画『プロメア』公式サイト 5/24(金)全国ロードショーより引用

うん。

なるほど、わからん。

いいんです。それで。観れば全部わかるから。

とは言え、大よそのあらすじを掴んていないと見たくないという方もいると思うので、ネタバレにならない範囲で「これは知っておいたほうがいいかも」という用語の補足をします。

 

・バーニッシュとは

体内に炎(バーニッシュフレア)を宿し、自在に操れる人種。

30年前に世界中で起きた「人類自然発火現象」を機に生まれた突然変異体。

見た目は普通の人間と何ら変わらないが、人類と対立の末、迫害される。

現在は多くのバーニッシュが法により政府のもとに収容されている。

 

マッドバーニッシュとは

バーニッシュの中でも過激な思想を持つ集団。炎上テロリストとも。

炎(バーニッシュフレア)を硬化させた鎧をまとい、炎上テロを起こす。

現在ではほとんどが逮捕・収監されている。

リオはこの親玉。

 

バーニングレスキューとは

炎上テロ対策から生まれたレスキューチーム。

正式名称は高機動救命消防隊。

マッドバーニッシュが起こす炎上(火災)にいち早く駆け付け、消火と救助活動を行う組織。

国家救命消防局(消防庁みたいなもの)に属している。

ガロはここの本部チームの新人隊員。

 

バーニッシュフレアとはなんなのか。

命を燃やして生きていくことは罪なのか。

生まれついたマイノリティは差別されて当然なのか。

正義とは、真実とは、正しさとはいったい何なのか。

ガロリオの魂がぶつかるとき、世界の真実が燃え上がる。

 

そういう話です。

観たくなったでしょ?今すぐ観てくださいお願いします。

グレンラガンが好きな人は特に。今すぐ観て。

この用語忘れても大丈夫。考察?しなくていい。

頭空っぽにして心のキッズを呼び起こして映画館に行くんだ。

あ、ちゃんと大人料金払うんだぞ。

 

 

 

さて、ここから先はネタバレを多いに含む感想の書きなぐりです。

 

ラインナップはこちら。

 

 

※一度しか観ていないので記憶違いがあったらすみません

※上映内容のネタバレ・キャラクターへの個人的印象・雑感が入ります

 

 

 

 

 

 

スタートダッシュで殴られる

開始から怒涛のアクション。

マッドバーニッシュの起こした炎上テロに駆け付けるバーニングレスキュー。

次々出てくるキャラクターが一時停止→名前入りキャプションはトリガーお約束の演出。

そして出てきては変形するロボ!ロボ!ロボ!

ねぇ、緩急って言葉知ってる?

掴みはオッケー?そんな優しいもんじゃない。

ブラックホールのような有無を言わさない吸引力。

逃げられない二時間が始まる。最高。

 

ガロとリオ

「燃やしていいのは魂だけだ!」

かつての恩と火消魂を胸に宿し、世界一の火消しを名乗る男・ガロ。

直情型のバカかと思いきや(概ねそうだけど)、きちんと自分を鎮火する術ももっているし、決して盲目的ではない火消バカ。

グレンラガン大好きオタクとしては、彼の背中で思い出してしまうのはやっぱりアニキ。

「無理を通して道理を蹴っ飛ばす」その姿はまさにアニキ。

クレイへの恩義と憧れを疑わずに生きてきたガロ。

それがリオとの出会いによって揺らぎ、変わっていく。

「バーニッシュも人間だ」

当たり前すぎるその一言に、ガロは初めてバーニッシュをテロリストではなく「人間」として意識するようになる。

「バーニッシュ」ではなく「リオ」と名前を呼び、「なんで燃やすんだ」「燃やすのは魂だけにしろ」と問いかける。共存の道を探すように。

そうして互いを知り、真実を知り、世界の終着点を知ったガロはいう。

「燃やして燃やして燃やし尽くせ!!!!」

そうだ、こいつは火消しバカなんだ。

火事と喧嘩は江戸の華と言わんばかりに、名乗りを上げて、マトイギアを振り回し、燃やし尽くして世界を救う。

そうそう、かっこよくなきゃテンションだって上がらない。

世界一の火消しバカだ。

 

「燃やさなければ生きていけない」

 バーニッシュの誇りをその身に燃やし、一族を背負う青年・リオ。

冷静ながら仲間思いで、静かに激しくバーニッシュの誇りを燃やし続ける。

ガロと出会ったときに名乗ったにも関わらず、自分を「バーニッシュ」と呼ぶガロの名前を呼び「個」として扱うリオ。

ただバーニッシュとして生まれただけだった。

「バーニッシュは殺さない。ただ燃やしたいだけ。」

それ以外は「人間」と同じなのに、なぜ迫害されなければならないのか。

仲間を奪われ、拘束され、身を切り裂かれ、人体実験の材料となるその理由が「バーニッシュだから」ただ、それだけ。

バーニッシュとしての誇りを燃やしていたリオが、怒りに心を奪われ憎悪を燃やす姿が痛々しく悲しい。

リオは外見(作中で年齢は名言されていないが、若い)から察するに世界大炎上の後、バーニッシュが迫害されてから生まれた世代だ。

「生まれた瞬間から世界が敵」という中で、仲間と誇りだけがリオのアイデンティティだったのかもしれない。

バーニッシュフレアの思いに触れ、その本能を満たしたとき、燃やし尽くして生まれ変わったその世界で彼は何を思い生きていくのか。

後日談は…ないんでしょうか…。

 

クレイ・フォーサイト

彼もまた、己の信念を燃やした男だ。

出てきた瞬間に「あ、黒幕」とわかるくらい分かりやすい英雄。

種族として生き延びる道を選ぶ彼の姿は、ロージェノムやロシウを思い出す。

果たしてそこにどれほどの葛藤があったのかは作中で描かれていない。

なぜその選択をしたのか。そこに葛藤はあったのか。

「クレイ・フォーサイト」という男をもっと知りたい。

スピンオフは…ないんでしょうか…。

 

女の子かわい

フェチを押さえてくるキャラデザ。さすがです。

露出ありありセクシー&強気担当のアイナちゃん。

つるペタポップで陽気と好奇の塊ロリ担当のルチア。

露出0ながらスタイルの良さが溢れ出る知性担当のエリス。

アイナはヨーコだし、エリスはキノンだし、ルチアはキヤルっぽさがある。

あまり目立った存在ではないけど、タイトスーツでスタイルを強調する秘書・ビアルさんもとても良いです。

 

演出とか

一番好きなのが、ずっとピンクがメインで描かれていたバーニッシュフレアがラストで水色に変わったところ。

その変化で「もっと燃えたい」というバーニッシュフレアの欲が満たされているんだというのが分かる。

完全燃焼の炎は青く、透明に近いんだよね。

 

そして地中を貫いていくドリル!!!

アニキとシモンのドリルは天を突いたけど、ガロのドリルは地中を突くんだな!!!!

グレラガファンにはたまらないカットでした。

 

あとはもう「俺たちはこれが好きなんだ!!!」という叫びが凝縮されたデザイン・展開・セリフ。すべてが愛。

ロボットバトルが好き!最高!

ロボットが出てきたら変形しなきゃ!最高!

二体揃ったら合体だよな!最高!

巨大化?当然だ!!!最高!

デカいのvs小さいのがロマン!最高!

テンション上がってんだから名乗るよねそりゃ腕も組んじゃうよね決めポーズだってしちゃうよね

どれもこれも最高だよ!!!!!

凝縮された好きを浴びるのがこんなにも幸せなことだなんて。

そうだよ、アニメって娯楽なんだ。

才能ある人たちが好きなものを好きなように楽しんで作って。それがすべてだ。

次にプロメアを観たらド頭の「TRIGGER」のロゴでスタンディングオベーションしてしまいそう。

 

 

は~~~~~~~~~~・・・

プロメア観に行こ。