7月読んだもの

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世界、暑すぎやしませんか。

夏になると暑さに呪詛を吐く事しか能のない女と化す…一言目にも二言目にも暑いしか言えないのよ、暑いから。

暑いがゲシュタルト崩壊する前に本題へ。

本日のラインナップはこちら。

 

小説

黒と茶の幻想(下)/恩田陸

6月の末に上巻を読み、月をまたいで下巻も読了。

決まった期間の中で抱えた謎の確信に迫る物語はよくあるけど、それぞれ登場人物の視点から四章構成で成立させるのが恩田さんのすごいところ。

こういう一つの出来事を複数の語り手を用いて紐解いていくスタイル、お上手ですよね。

スッキリとした読後で、ノスタルジーと青春の間のお話だった。 

 

准教授・高槻彰良の推察EX/澤村御影

実写化のない世界線に生きているけど、恩恵はちゃっかり受け取る。

第一章も彰良先生らしくてとても良かったけど、今作で特筆すべきはやっぱり二章と三章。

深町くんを支えた愛犬レオとの出会いから別れまでが悲しくてやるせなかった。

その後、周囲と一線を引いて深く関わらないよう努めていた深町くん。そんな深町くんを難波サイドから見れたのも、難波くんの心の内を知れたのも嬉しかったな。

難波くん、めちゃくちゃいい子じゃんね…深町くん、いい友達をもったね。(誰?)

四章の佐々倉さんの休日(彰良先生との日常)も、普段の大人組よりさらに緩くて良い。

EXは番外編集的な立ち位置だから、違う視点のお話が読めるので好き。 

 

積読してる小説沢山あるけど、最近は小説熱が落ち着いているので積読育て中。

 

漫画

ハコヅメ~交番女子の逆襲~(1-3巻)/泰三子

3巻まで無料だったので読みました。

思った以上にコミカルで読み始めびっくりしたけど、シリアスなシーンも暗くなりすぎず読みやすかった~。

友人がおすすめしていたので続きもそのうち読みたい予定。

いまはドラマ版を見ているけど、キャストがみんな好きなのでストレスなく見れる。

永野芽郁ちゃんめちゃくちゃ可愛い。癒し。 

 

怪物事変(新刊14巻)/藍本松

空中で手をつなぎながら落ちてくるの、ボーイ・ミーツ・ガールの様式美じゃ~ん!!!

夏羽くんと紺ちゃん大好きなので手を叩いて喜びました。

伊予ちゃんの伊予姫たる矜持に泣きながら団扇(概念)振ったよ。

\ 伊代ちゃん!頑張って /

胸熱展開が詰まった14巻でした。 

 

逃げ上手の若君(1巻)/松井優征

わたしが世界で一番信頼している漫画家・松井優征先生の新連載です。

ずっと待ってました!松井先生の連載がある世界は豊かですね。

週刊できごとvol.18でも熱く語ってしまったけど、デビューからずっと応援していますので…(謎の古参アピール)

「命がけの鬼ごっこ」という言い回しで、史実を交えながらも血生臭くなりがちな復讐劇をフィクションコメディとして展開する。

神官を味方サイドに置くことで、松井先生お得意の風刺を用いたパロディやストーリーテラーの役割を違和感なく出していける。

物語の作り方が本当にお上手です。

早くも2巻が発売されましたが、まだ2巻。

余裕で追い付けるから全人類読みましょうね。 

 

渡り鳥とカタツムリ(既刊2巻)/高津マコト

絵柄が可愛くて面白そうだったので購入。

一巻サブスクだったんだっけ?忘れちゃった。

キャンピングカーで津々浦々旅をする絵本作家と、仕事が上手くいかず泣きべそかいてた新社会人のお話。

ぎゅっと詰め込まれたキャンピングカーが宝箱みたいで、お料理もおいしそうで、心が健やかになる漫画。

ゆるキャン好きな人は好きなんじゃないかな~。

女の子がむちむちしていて可愛いのよ。

 

最後の秘境 東京藝大ー天才たちのカオスな日常ー(1-3巻)/二宮敦人

小説家の旦那さんから見た、藝大生の奥さんは理解不能な事ばかり。

他の藝大生もこんな感じなのか?!と潜入取材をすることに…その取材をもとにコミカライズしたエッセイコミック。

美大・音大、両者様々な学部の学生にインタビューしており、美大生と一括りに出来ない多彩な個性を知ることができます。

感性に取り付かれた人間の多彩さってすごい。

KingGnuのボーカルの方の話が出てきてびっくり。

3巻までサブスク対象。 

 

ミステリと言う勿れ(新刊9巻)/田村由美

ま~た良いところで終わるじゃん!もう!!

三つ子、伝書鳩、おばあちゃんとやり取りまでは読めたけど、そこから入れ替わっていたとは。

新刊出る度に既刊1巻から読み返しがち。 

 

ダンピアのおいしい冒険(新刊3巻)/トマトスープ

絵柄に惑わされるけど、ダンピア、めんどくさい男だよね。笑

リングローズへの嫉妬は学者としてのプライドの裏返しかな。 

 

adabana 徒花(1-3巻/完結)/NON

完結記念という事で1巻無料公開されていたので、そのまま3巻まで読みました。

いや~…うん。ここ数年で一番読んで後悔した漫画だった。

スッキリ終わったし、感動もしたし、読み応えはあったけども。

結局、復讐も救いも生者の業だよね。

ネットにばら撒かれたMAKOは完全に削除する事は出来ないし、隠し続けていた親友にはすべてを知られてしまった。

深月に知られたあの瞬間に、真子はもう自分の全てが汚れて価値のない存在になったと追い詰められたんだろうな。

深月がどんなに手を尽くしても、それは真子の望みじゃなく自己満足で、救われるのは深月本人だけなんだよ。

目的を終えたところで真子はいないから、深月が救われたのかは謎だけど。

真子の事を思うとただただ胸糞だった。

それぞれの視点で真実が紐解かれていくから、サスペンスとしては良質だと思う。

わたしにとっては二度と読みたくない漫画でした。 

けど、ここまでの衝撃を与えること自体がすごいことだから、名作ではあるのかも。

 

顔だけじゃ好きになりません(新刊2巻)/安斎かりん

上との落差よ。

相変わらず絵柄が好きだよ。

100万フォロワー達成してむくれる先輩可愛いね。 

 

★まとめ的な

このほかにアプリで、よふかしのうた(3巻まで)を読みました。

いま金カム無料期間なので読んでいるんだけど、巻が進むほど地獄しかないと聞くので読み進める勇気が…期間内に読み切れるかな…。(メンタル的に)

8月は妖気庵夜話の新刊も出るので、そちらも読み返しておきたいところ。

忙しいね~!8月も良書と出会えますように! 

uso-kawa.hateblo.jp