この時期になるといろんな出版社さんが書籍フェアを始めますよね。学生の頃にナツイチや角フェスの冊子を読みながら夏休み読む本を厳選していたことを思い出します。
小学生の頃に学校で配られた推薦図書申込書見ながら吟味するの、大変だったけどすごく楽しかったなぁ。
我が家では一人三冊まで好きな本を買ってもらえる仕組みでした。
さてさて。本日のラインナップはこちら。
小説
三月は深き紅の淵を/恩田陸
理瀬シリーズの新作が17年ぶり(!)に刊行されたという事で、一から読み直すことにしました。
わたしが理瀬シリーズに出会った当時は恩田さんの作品にハマっていた時期で、シリーズものと知らずに読んでいました。
シリーズと知ったのは数冊読み進めた後で、あぁだから話が繋がるようで繋がらないのか…と思った記憶があります。笑
三月~は理瀬シリーズ第一作目ですが「三月は深き紅の淵を」という幻の私小説を巡る短編集になっています。
後に続くシリーズの予告編集のような役割を果たす一冊です。
理瀬が出てくるのは四章の回転木馬(しかも本編ではなく創作舞台裏的)なんだけど、一章の待ってる人々がとても好きなんですよね。
作られた閉鎖空間の中で語られる謎、ほのかに感じる違和感、そして遊戯。
短編ミステリとして完成度が高くて、それでいて読みやすい良作です。
麦の海に沈む果実/恩田陸
理瀬シリーズ二作目。
「理瀬の物語」としては一作目となるこちら。
確かこれを一番初めに読んだ記憶があります。
主人公の理瀬が全寮制の学校に転入するところから話は始まります。
曇天の下で密やかに紡がれる学園生活と、そこで起こる不可思議な事件。
三月の国と呼ばれる学園を破滅させるかもしれない、二月の転入生・理瀬。
恩田さんの綴る閉塞的な学園生活やそれによる思春期の機微がとても好き。
理瀬シリーズ三作目。
麦の海に登場した理瀬のルームメイトで友人の梶原憂理のお話。
と言っても、憂理視点ではなく彼女の大学時代の友人視点で話が進みます。
登場人物四人それぞれの視点から見た秘められた過去の話。
上巻を読了し、いま下巻を半分ほど読んだところです。
合本版出てるの知らなくて上下巻で買ってしまった。
合本版はこちら。
漫画
疫神のカルテ(既刊1巻)/樋口紀信
ジャンプラで見かけて面白そうだったので買ってみました。
異能力を飼いならして異能力と戦う、文ストとかヒロアカ系?
まだ一巻なのでなんとも言えないかなぁ。
今のところ突出して面白い!というほどではない。
相変わらず漫画が上手い。
足踏みな日常系のようでちゃんと話が進んでいるの、すごいよね。
アーニャの正体に触れそうなシーンが少し出てきたり、ヨルさんの仕事への意識変化があったりと、おそらく今後来るであろう山場への伏線が詰まった巻でした。
口が裂けても君には(新刊2巻)/梶本あかり
なぜこれが集英社から出ているのかいまだによくわからない…どう考えても白泉社(掲載雑誌は花とゆめ)なんですけど????
内容は薄いんだけどみろくさんがとにかくかわいいので良いです。
魔入りました!入間くん(新刊22巻)/西修
入間くん史上最高濃度の可愛い詰め合わせ巻。
表紙からしてハチャメチャに可愛い。
アクドルの現場いきたい~ちょう楽しそうじゃんね…。
文化祭の時も思いましたが、入間くんって作中のエンターテイメントの見せ方が抜群に上手くないですか。
盛り上がりまでのもっていきかたも、見開きの使い方もめちゃくちゃ巧妙。
自分のためだろうと他人のためだろうと、欲張りに欲しいもの全部欲しがって良いんだよ!そのために頑張るんだよ!というスタンスがとても好き。
胸を張って健全に欲張って生きていこう。
Artiste(新刊7巻)/さえもど太朗
ずっと待ってたよ~!!!!
「誰かの大切な人生でたった一度しかない日の為に働くのって怖くない?」というジルの問いかけに対するディミトリの答えがとても好きで。
でもその人の大切な1日を作る仕事なんて
そう誰にでも出来る仕事じゃない
少し怖いくらいのリスクがあって当然です。
接客業ってブラックな面や人間性を疑う客とのエピソードが話題になりがちだけど、接客業だから得られる物もあるんですよね。
それがやりがいだったり、支えだったり、成長につながる。
上手くいかなくても失敗しても、人と関わるってそんなに悪いことばかりじゃないし、人を知れば愛しさがわいてくるという、アルティストらしいメッセージが詰まった巻でした。
次巻は一年後…良いですよ、待ちますとも、えぇ…。
恋と心臓(新刊7巻)/海道ちとせ
はるま~!!!!暴走すな!!!!!
まぁ全てばれたところで爽やかな笑顔で「ぼく何も悪くないでしょ?」っていう春馬くん、好きだよ…重たい男が好きなのでね…。(※ただし二次元に限る)
ニラメッコ(既刊1巻)/久世岳
うらみちお兄さん作者の新作。
YouTubeのCMで見たボイスコミックが面白そうだったので購入。
というか、津田健次郎と遊佐浩二はさ、ずるいでしょ…関西弁喋らせるな…SUKI…。
東京でルームシェアをしている、売れかけだったり売れてなかったりするお笑い芸人5人の話。
登場人物が芸人なだけあって会話のテンポが良くて読みやすい。
未だ青春、時々現実—されど現実は苦し。って感じ。
★まとめ的
Twitterでも読了後の感想を呟いたりしているので、感想書きながら「アレ、これ前にも書いた…いやいや、ブログにはまだ書いてない…書いてないよね?」とデジャヴを感じていました。
読後の高ぶりに誤差なく感想を書けるのは良いけど重複するのがネックですね。
まぁでもこうしてまとめてた方が読み返しやすいしいっか!(結局)
積読が増えまくっていますが、7月も良書と出会えますように!